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Solo Exhibition “Project Re-Landscape” at German Cultural Center, Tokyo

Project_Re-Landscape

Project Re-Landscape

重なり合う実像と虚像、過去と現在あるいは未来、内外と境界、記憶と忘却、存在と不在、光と影。これらの形而上学的な比較は日独を往来しながら活動する美術家である石井香菜子の作品を特徴づけています。

《Re-Landscape》はその石井が長年取り組んできた、失われた情景を再演する作品群です。窓から望む景色は、都市開発や天災、戦災、または人自身の移住によって、時と共に変化します。石井の幼少期の窓の記憶をカーテン上に定着させたことから始まったこのシリーズは、歴史上の人物の残した随筆からの引用や、同時代を生きる他者への取材を元にしたものへと発展していきました。

2024年1月15日〜2月4日にベルリンで開催されたワーク・イン・プログレス形式の個展会場に於いて、石井は来場者に日本茶を振る舞いながら、土地柄さまざまな出自を持つ人々の背景やこの地へ至る経緯、故郷の家や印象に残っている窓辺の光景、現在の住まいや暮らしについて対話しました。そしてそれらの物語から着想を得て描いた像をカーテン状の絵画に仕上げるという一連の行為を公開しました。それらのカーテンは題材となった人々の家の窓に掛けて実際に使用されます。2024年3月19日〜3月27日に東京ドイツ文化会館に於いて開催される展覧会『Project Re-Landscape』ではこの成果をご覧いただけます。

このプロジェクトが、社会を分断する民族や国籍、言語、宗教、ジェンダー等のさまざまな境界を理解するための想像力へと繋がり、平和的な国際交流の発展に寄与するものになることを願っています。

https://oag.jp/events/ausstellung-von-ishii-kanako-project-re-landscape/

会期:2024年3月19日(火)〜 27日(水)会期中無休
時間:10:00〜20:00・土日のみ10:00〜18:00
会場:ドイツ文化会館(〒107-0052 東京都港区赤坂7-5-56)
入場:無料

イベント①:3月19日(火)オープニング
18:30〜 アーティストトーク(ドイツ語)@4階OAGライブラリー
20:00〜 レセプション(無料)
https://oag.jp/events/stefan-speidel-im-gespraech-mit-ishii-kanako-anlaesslich-ihrer-ausstellung-project-re-landscape/
イベント②:3月27日(水)クロージング 及び OAG創立記念行事
18:30〜 パフォーマンス「In a Landscape」大田麻佐子(ピアノ)入月絢(ダンス)石井香菜子(舞台美術)
20:00〜 レセプション(会費制)
https://oag.jp/events/feier-anlaesslich-des-151-gruendungsjubilaeums/

主催:公益社団法人オーアーゲー・ドイツ東洋文化研究協会
展示担当:シュテファン・シュパイデル
グラフィックデザイン:瀧田翔
助成:公益財団法人窓研究所